2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧
今回いよいよ本文書を理解する上で重要なカギとなる「御理」について考察する。 問題の箇所は以下の通りである。 御室戸*1大鳳寺*2事、雖可被成御検地*3、御理*4申上条相除者也、 (書き下し文) 御室戸・大鳳寺のこと、御検地なさるべくといえども、おこと…
前回の文書を再掲してみる。 御室戸*1大鳳寺*2事、雖可被成御検地*3、①御理*4申上条相除者也、然者②自前〻百石、今度百石、都合弐百石分、毎年無水干損可納所旨、可申付者也、若於無沙汰者、惣郷可被加御成敗者也、 天正十三 十月六日(朱印) 施薬院*5 『秀…
御室戸*1大鳳寺*2事、雖可被成御検地*3、①御理*4申上条相除*5者也、然者②自前〻百石、今度百石、都合弐百石分、毎年無水干損*6可納所旨、可申付者也、若於無沙汰*7者、惣郷可被加御成敗*8者也、 天正十三 十月六日(朱印) 施薬院*9 『秀吉文書集二』1644号…
(包紙ウハ書) 「 島津修理大夫殿*1 」 (端裏) 「(墨引)」 就(闕字)勅諚*2染筆候、仍関東不残奥州迄被任(闕字)倫*3命、天下静謐処、九州事于今鉾楯*4儀、不可然候条、国郡境目相論、互存分*5之儀被聞召届、追而可被(闕字)仰出候、先敵味方共双方…
態申遣候、薄*1と云公家諸国牛ニ役銭を相懸候而執之由候、秀吉聊も不知事候、定而可為謀判*2候、言語道断曲事候、其国在々所々にて馳走仁*3可有之条、糺明候て、右役銭取候者有之者、公家にても門跡*4にても何者成共、悉召搦候て可被相越候、無油断尋捜候て…
この前日秀吉は「藤原朝臣」(フジワラノアソン)から「豊臣朝臣」(トヨトミノアソン)に改姓している*1。正確には「豊臣」は「氏姓」であり、「名字」は変わらず「羽柴」なので「羽柴秀吉」と呼ぶべきか、「豊臣秀吉」に改めるべきか議論のわかれるところ…
尚以①帳面ハ此方へ上帳候*1間、郡〻在所案内者*2可相越候、以上、 態申遣候、②豊島*3・太田*4両郡ニ給人相付候、然者郡〻在所付引可渡候之条*5、両郡之案内者早〻可相越候、無由断継夜日可差越候也、 九月二日*6(朱印) 中川藤兵衛とのへ*7 『秀吉文書集二…
黒田基樹『羽柴を名乗った人々』(角川選書、2016年)26頁の「小早川隆景」にさりげなく「たかしげ」と振ってあるのを見て、遅まきながら「たかかげ」でないことを知った記念に、その隆景にあてた秀吉朱印状を読んでみたい。 (端裏) 「(墨引)」*1 去月*2…