2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧
はじめに 本書が2019年水準での太閤検地論であることは、第一章「天正八年播磨・但馬検地」(19頁)に3月に報道された、未発見の秀吉家臣の名前が記された検地帳の考察から明らかである。 www.kobe-np.co.jp 「おわりに」によれば、2018年に刊行する予定だっ…
中野等『太閤検地』(中公新書、2019年)が安良城盛昭の太閤検地論を意識していることは、本文からはもちろん、安良城が根拠とした史料をひとつひとつ解釈しなおしている点、そして終章のタイトル「太閤検地の歴史的意義」から明らかである。 安良城に限らず…
当ブログでは、当面特に断らない限り「豊臣秀吉文書集」(吉川弘文館、既刊第1~5巻)を読んでいくので、以下巻数、文書番号、所収頁を「一、42号、15~16頁」のように略記することにする。 今回読む文書は、以前読んだ曇華院領大住庄についてのものである。…
加茂*1与市原*2申詰*3山之儀、市原野従往古当知行*4候処、今又自加茂申懸*5之由、一円*6無分別*7候、御奉行中*8ゟ隣郷へ御尋ニ付而ハ、様躰□用□可申候、少も於相紛*9者、我等来月可罷上*10候間、申上候而、急与成敗可申付候、為其如此候、恐々謹言、 木下藤…
返々すくなく□□候へ共、まつ/\わたし候へく候、りやう*1中 お*2出し候へ共、一き*3おこり候間、物なり候間、其御心へ候 へく候、いそき候て、たんせん*4の事、さいそく*5かたくさせ候 へく候、此ほか不申候、 こめ十ひやう、ひくち*6ニ其方よりのたんせん…