日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

2018-04-01から1日間の記事一覧

明治年間の郵便物宛先に見える「国」

明治以降、東京・大阪・京都を「府」とし(1943年に「東京府東京市」は「東京都」に発展的解消)他を「道」「県」とすると通常説明されている。しかし、実際にはかなり流動的で市町村が他府県へ編入されることもあった。 また以前触れたように「巨大愛媛県」…

「開運!なんでもお宝鑑定団」2018年4月1日再放送で紹介された年未詳11月5日上野信孝宛毛利元就毛利隆元連署披露状を読む

番組で上記の文書が出品されたので読んでみる。 増田孝氏(日本古文書学)が「平出」を丁寧に解説されたのだが、画面を見ると「進上」が一字分、上に突き出ている「擡頭」の形式をとっているのではと感じたので、それも含めて読んでみる。 就富永山城守儀 御…

テレビ番組での史料提示についての疑問

最近の歴史番組は原文書を提示することが多く、一見実証性が重んじられているかのような印象を受ける。しかし、あるときは原文書、あるときは活字史料と、説明なく使い分けているとなんとなく落ち着かなくなる。 また、前後を映さず一部だけを拡大する場合も…