(本文見えず)
松丸治部少・・・
永禄三年三月十九日
御屋形様
人々御中
女性の名前は仮名で書かれることが多く、戦後しばらくは変体仮名が使われていた。
「葉留能」=「はるの」さん
「登美」=「とみ」さん
「婦じゑ」=「ふじゑ」さん
阿湖姫を仮名で書くとこんな感じ
1.
2.
唯之助は
1.
2.
参照サイト
文書の宛名=宛所(あてどころ)の脇に書かれている(脇付)「人々御中」に職人芸を感じた。これは「ひとびとおんなか」と読む。直接宛名にするのは失礼なのでこう書いた。
明治期以降には「人々」がとれ、音読の「おんちゅう」に変化し、現在でも
○○株式会社人事部 御中
などと書く。
現在の文書(ぶんしょ)も、古文書(こもんじょ)のスタイルを継承しているので、古文書学の知識があると少しは役に立つ。
ビジネスマナーの講師に「人々御中」と書いた紙を見せながら「なんて読むんですか?」と質問するのも一興と思う。
ちなみに、敏いとうとハッピー&ブルーの歌う「星降る街角」や南佳孝の「スローなブギにしてくれ」の歌い出しを「おんちゅう」と聞き間違える方がいるらしいので、ご注意を。