まもなく*1閉幕する「日本の中世文書」展のうち、数行だけ読めたと錯覚した女房奉書を、図録『日本の中世文書』267頁の釈文を頼りにちょっと読んでみた。
なおこうした散らし書きは過去のものでない。偶然見た通信高校講座の書道でも扱っていた*2。
出典:国立歴史民俗博物館『日本の中世文書』5-2号文書、132頁、2018年
展示についてはこちらを参照されたい。
末柄豊氏の『戦国時代の天皇』(山川出版社、2018年)の表紙にもなっている。氏のサイトである「書状史料論の試み」では女房奉書の読み方が解説されている*3。
①から⑳の順に読む。
①ふくわう院*4より別して
③くわん*7
④の事につきて
⑤はん*8をなされ候
⑥よし*9
⑦御れう所*10
⑧たゐ
⑨くわん*11
⑩おほせ*12
⑪つけ*13
⑫られ候に
⑬つきて
⑭判を
⑮なされ
⑯候とて
⑰我ものゝ
⑱やうに
⑲心え候へき
⑳事
下線部①にあるように、烏丸資任を山国荘の代官に義政が命じたが、もともと禁裏御料所であったことからトラブルになったことが読み取れる。
しかしブログ主は地図が読めないので、ここで力尽きてしまった。
原本をご覧になることをお勧めする。