また新史料が発見された。
(補註 2018/06/05)
由良川では鮭が遡上する時期は新暦の10月下旬から11月上旬らしい。
旧暦の8月は新暦の8月下旬から10月上旬にあたる。ただ小氷期にあたれば、もう少し早めに遡上することもあるのかも知れない。そうすると解釈も微妙に変わる可能性は大いにある。
光秀の重臣・秀満の書状公開 京都・鮎ずしの礼記す : 京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20180602000067/2
両丹日日新聞 : 明智秀満の書状を初公開 福知山城100万人突破展
(折紙)
尚々返事報
鮨到来祝著候、
ありし水とうの事
明候へ候由申遣候間
とくろ可為候者少し
無油断鮭取ニ而迄
かへ候由可被存候、恐々謹言、
弥平次
八月二十三日 秀満(花押)
(宛所欠)
(書き下し文)
鮨到来祝著に候、有路水道のこと開けそうらえ候よし申し遣わし候あいだ、とぐろたるべく候はば、少しも油断なく鮭とりにてまで換え候よし存らるべく候、恐々謹言、
なおなお返事報
(大意)
鮨をお届け下さりまことにありがとうございます。有路村の水門のことですが開けるように伝えましたので網を上げるようにしてください。注意して鮭とりの季節まで網を上げて置いて下さいますようお含み置きください。謹んで申し上げました。
ご返事まで
*由良川、有路村
『日本歴史地名大系・京都府』付録より作成
*とくろ:とぐろ「蜷局」「塒」網などを渦巻き状に巻くこと