日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

足半草履についての追加情報

japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com

 

上の記事で紹介した、「足半草履」がNHKBSプレミアム「偉人たちの健康診断」10月5日放送分において紹介されました。出演者が実際に履いてみるという貴重なシーンもありますので、再放送をご覧になる機会がありましたら、ぜひご参考までに。かなり笑えます。

 

www4.nhk.or.jp

 

ちなみにこういうものです。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71cJxFFghcL._UL1500_.jpg

 

www.amazon.co.jp

 

2021年2月5日追記

 

あらためて調べてみると、足半を「尻切」や「半物草」の異称とする古い文献も多く、1930年代、全国で使われていた足半を蒐集するなど現在では不可能な調査を行ったアチックミューゼアムの報告書でも「足半となにか」という問いに答えるのはむずかしいとする。番組で紹介された「足半」が史料中の足半と同じものであるとは判断できない。日用品の歴史を再現するのはかなりの困難をともなう。その点了承されたい。

 

もちろん娯楽番組なのでフィクション性の高い逸話を採り上げることも多く、かならずしも史実の再現性であるとか厳密な史料解釈だとかにはこだわっていないだろう。「おもしろおかしく」脚色するのが常のテレビに教養を求めるのは、八百屋で魚を求めるに等しい行為であることを再確認せざるを得なかった(放送大学を除く)。