(折紙)
和泉殿*1不慮之
仕合ニ而被相果*2
不及是非候然者
六左衛門*3指越候
和泉殿ニ不相替
馳走肝要候謹言
七月廿五日*4 家康(花押)
上田清兵衛*5とのへ
鈴木次兵衛*6とのへ
同 久兵衛*7とのへ
(書き下し文)
和泉殿不慮の仕合わせにてあい果てられ、是非に及ばず候、しからば六左衛門指し越し候、和泉殿にあい替わらず
馳走肝要に候、謹言、
(大意)
忠重殿がこの度不慮の死を遂げられ、実に残念なことです。そこで勝成をそちらに遣わしますので、忠重殿とかわることなく忠節を尽くすことが大切です。謹んで申し上げました。