日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

2017-12-23から1日間の記事一覧

「南蛮人」という言葉を当の南蛮人はどう理解していたか?

ふと気になったので、『邦訳日葡辞書』(原物は1603年刊行、邦訳版は1980年、岩波書店)で調べてみた。 Nanban.ナンバン(南蛮) (447頁) 南の地方 *1 例:Nanbangocu(南蛮国):南方の国 *2 *1 ボードレイ文庫本には「南の地方の野蛮人」との書き込み…

安政地震後の風刺画

幕末の安政の大地震では多くの被災者がでましたが、大工や鳶、左官などの建設業者にとっては仕事が増えて賃金が上昇するきっかけともなりました。こちらは地震を起こした鯰によって恩恵を被る人。服には大工道具の模様が。どこかで見た絵ですね…。来月1/5よ…

「バブリー!」 年末ジャンボ宝くじのCMに見る史料用語と歴史学概念の混同

本記事では下記のCMから、史料用語と歴史学概念の混同の問題について考えてみたい。 youtu.be 当記事ではその時代に使われていた言葉を「史料用語」(正確には史料上に見える用語というべきだが、煩雑なので史料用語とした)、のちにその時代を理解する鍵と…