日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの古文書オタ、いえ歴史学徒として史料を読んでいきます

西郷どん 第15回「殿の死」 西郷吉之助の思想

 

これまでの西郷は、自分を殺そうとした刺客にも手を合わせるほどのお人好しで、主君にひたすら忠実な、思想的にはいわゆる「ノンポリ」だった。水戸斉昭などから勤王思想の影響を受けた様子もなかった。

 

しかし、武装した兵士を上洛させ、朝廷に考えを改めさせるという案を斉彬に、涼しげに進言する場面を見て、はじめて「西郷どん」における西郷の思想を知った。

 

大名独自の判断による出兵は、幕藩制的秩序からの逸脱を意味するし、京で馬揃えを行うことは朝廷への威嚇となる。朝廷に弓引くこともいとわないと明言できる無神経さ度胸を、「危険思想」を西郷どんはいったいどこで身につけたのか、見当もつかない。