トルコといえば二言目には親日国であり、エルトゥールル号に言及されるのが21世紀の定番である。
しかしこの言説の起源は案外新しく、1980年代以前にはほとんど語られることはなかったと思う。
1980年代半ばまで「トルコ」という言葉を聞いた日本人が最初に連想したのは、小アジア半島に位置する国の名前ではなく、まったく別のものであったはずだ。それは古い映画やドラマを見ればすぐに確認できる。いかついおにいさんが若い女性に「じゃあ、トルコで働いてもらうかな」といった場合、イスタンブールやアンカラで働く国際人として活躍して欲しい、という意味ではもちろんない。
このあたりの事情は「1984年トルコ人留学生」で検索すれば確認できる。
なお「創られた伝統」についてはこちらから無料で1冊まるごとダウンロードできるのでぜひどうぞ。
http://psi424.cankaya.edu.tr/uploads/files/Hobsbawm_and_Ranger_eds_The_Invention_of_Tradition.pdf
http://staff.washington.edu/ellingsn/Hobsbawm_Inventing_Traditiions.pdf
Invention of Tradition (日本語)