上記文書のうち、充所のみ秀吉自筆である。
請取金子之事
右八木*3合千弐百石也、
天正十六年七月四日(朱印)
かんはやしかもん*4
もりひこゑもん*5
(三、2540号)
(書き下し文)
請取金子のこと
合わせて29枚3両は、ただし1枚について、41石替えなり、
右の八木合わせて1200石なり、
(大意)
金子請取証書
金1枚につき41石として金29枚3両分を、米1200石でたしかに受け取るものである。
本文書だけでは何に対する運上金なのか明らかでないが、翌天正17年11月20日上林久茂宛目録状によれば*6、山城国宇治郷に田畠3,072石、茶園1,985石とあることから茶園に対する年貢米の請取と思われる。ただ「茶園定米1,550石」と記されているのに、わざわざ金に換算している理由は不明である。