一、出作之儀にいたつてハ*1、他郷よりあげ*2候儀も無用たるべし、又他郷のをあげ*3候儀も、たかいにちやうし*4の事、
(書き下し文)
ひとつ、出作の儀に至っては、他郷より上げ候儀も無用たるべし、また他郷のを上げ候儀も、互いに停止のこと、
(大意)
ひとつ、出作自体について、他郷より引き上げる必要はない。また他郷から入作している者の耕地を取り上げることもやめなさい。
在地レベルや給人レベルで、出入作を解消しようとする動きでもあったのだろうか、互いにやめるよう命じている。
そうした交換分合などをおこなうより、現状のまま耕作させ、荒廃させることを避けさせたのだろうか。