日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

年未詳9月9日北畠具房宛足利義昭御内書を読む

 

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             https://mainichi.jp/articles/20180620/ddl/k34/040/459000c

 

 

 

 

就入洛儀染筆候、此節相談
藝州早速帰洛候様馳走
頼入候、為其指越曽我常陸介、
猶昭光可申候状如件、
  九月九日 (義昭花押)
      北畠中将殿

 

*藝州:毛利輝元

 

*曽我常陸介:曽我尚祐か

 

*昭光:真木嶋昭光

 

*北畠中将:北畠具房(1547-1580)

 

(書き下し文)

入洛の儀について染筆候、この節藝州とあい談じ、早速帰洛候よう馳走頼み入り候、そのため曽我常陸介指し越し、なお昭光申すべく候状、くだんのごとし、

 

(大意)

入洛のことについて申し上げます。このたび毛利輝元と話し合い、早々に帰洛できるようご尽力のほどお願いしました。貴殿も同様に奔走下さると曽我常陸介を遣わしてきました。くわしくは真木嶋昭光が申します。以上。