日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

「ざんきにたえない」と「慚愧に堪えない」の違い

ニュースを見ていたら字幕に「ざんきにたえない」と出た。「慚愧に堪えない」とどう異なるのだろうか。

 

「慚」の訓読みは「はじる」であり、「愧」も同様に「はじる、はずかしめ」と読む。

 

「慚愧」の意味は日本国語大辞典によれば「恥じ入ること」と「悪口を言うこと」とある。もともとは仏教用語で「慚は自分に対して、愧は他に対して恥じ入ること」だそうだ。

 

ちなみに和英辞典にも「shame」「ashamed」とある。アメリカ大統領予備選挙で「Shame on you!Mr.○○」と名指しする場面をかつて見たことがあるが「恥を知りなさい!」というニュアンスがよく伝わってきた。

 

 

 

確かに「恥じ入る」という意味で使われることは最近滅多にないので「慚愧」という仏教用語色の濃い漢字をあてるのはふさわしくないという判断なのだろうか?