日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

古文書調査は楽しいな ((o(´∀`)o))ワクワク

mainichi.jp 古文書調査はまだ誰も見たことのない文書を見ることができる唯一の機会である。もちろん、目録を作成してあらゆる人が利用できるようにすることが調査の目的であり、つまみ食い的に「活用」するためではない。また所蔵者へ敬意を払うことも忘れ…

年未詳12月29日村上景親宛毛利輝元書状を読む???

mainichi.jp (折紙か) 為歳暮之儀 青銅百疋并 蠣一桶到来 祝着之至候 猶明春慶事 可申候恐々謹言 極月廿九日 (花押)*1 村三郎兵*2 (書き下し文) 歳暮の儀として青銅百疋ならびに蠣一桶到来し、祝着の至りに候、なお明春慶事申すべく候、恐々謹言、 (…

年未詳2月28日後藤勘兵衛宛加藤清正書状を読む???

加藤清正、虎皮贈られ礼状 京都の豪商伝来文書から発見 : 京都新聞 headlines.yahoo.co.jp (折紙) 為年頭之祝儀差上使者殊為音信虎皮一枚大皿十相届祝着之至候猶下川兵大夫可申候謹言 二月廿八日清正(花押) 後藤勘兵衛*1とのへ (書き下し文) 年頭の祝…

文禄2年閏9月24日虚言を弄し、桝の礼銭を取る者を捕縛す

(前略) 一、高嶋郡*1ニ而かり言*2申者共高嶋より四人、京ニ而四人搦捕南惣門籠ニ入、 (中略) 一、高嶋之内下北川藤右衛門入道桝之儀、かり言仕、郡中ゟ礼*3を取、此方両人*4下代之由申触候付、搦取申候、御奉行被下様子可被聞召届候、関白様*5還次第得御…

慶長3年6月2日筑前国早良郡脇山三郎左衛門・庄屋百姓中宛謀書状写を読む

尚以御朱印高札ニ書載村々立置儀候て可聞此旨候以上 急度申遣候仍両筑*1之内今まて中納言殿*2御蔵納*3御給地*4之分太閤様御蔵入*5ニ被仰出付て石田治部少輔殿為御代官*6被成下着之由候然者田畠毛付不残可申付候若又給人衆未進方さひそく被仰共不可出候此上竹…

慶長3年6月22日筑前国志摩郡在々宛石田三成掟書写を読む

条々一、来秋執納之事、田不苅以前ニ代官見及、其田々ニより見そん*1ニ可仕事、一、めんあひ*2百姓と代官ねんちかい*3の田畠有之者、何も苅分*4ニいたし三分壱作徳遣、三分弐可運上事、一、納様之事者、年貢持て来其百姓不寄上手下手*5あげて*6はかり、壱石…

慶長4年1月15日筑前国志摩郡宛小早川秀秋定書を読む

定 筑前国志摩郡一、去年越前へ国替之刻、侍中間人足*1以下対主人給人不相届族雖有之無其改其科令宥免之事、一、諸給人未進借銭執沙汰一切有間敷事、一、当作毛之儀其所之奉行之者令相談急与可致開作濃(ママ)料*2之儀者可借遣之事、一、山林竹木雖先代官不…

慶長3年5月22日大音新介宛石田三成判物を読む

(切紙)*1 (端裏封ウハ書) 「大新介*2参 治少*3」 以江州しょむかた*4の事大事ニ候、以上 態申遣候、仍我等内々ハちくこ*5・ちくせん*6被下、九州物主*7ニ被遣候ハんとの事ニ候つれ共、さ候へハ、又さわ山*8にをかせられ候ハん人もなく、こゝもとニて御用…

天正14年羽柴秀長、検地施行時「不正」をはたらいた大和国庄屋衆37人に牢舎を命じる

一、去年検知*1ニ礼*2ヲ仕タル曲事トテ、国中庄屋衆卅七人籠者*3了ト、 天正15年8月2日『多聞院日記』 (書き下し文) ひとつ、去年検地に礼をつかまつりたる曲事とて、国中庄屋衆卅七人籠舎しおわんぬ、と、 (大意) ひとつ、昨年の検地において、検地役人…

年未詳8月23日今井清右衛門尉宛石田三成判物を読む

免相*1之事ハ、嶋左近*2・山田上野・日岡帯刀両三人ニ申付候、右之三人之儀勿論誓詞*3之上可為順路*4候間、任其旨可相納候、三人方へも右之趣申付候也、 八月廿三日*5 三成(花押) 今井清右衛門尉殿 長浜城歴史博物館『石田三成と湖北』55頁 (書き下し文)…

慶長2年4月20日上八木村百姓中宛石田三成黒印状(田方麦年貢掟)を読む

(三成朱印)当なつより、しよこくむぎ年貢、田方三分壱納可申旨、御意*1ニ付而、可納やう、又おさむまじき田畠之免之事、 一、田にむぎまき*2申分ハ、其田/\の麦毛のうへにてミおよび、三分壱きう人*3ニ納をき、すなはち其地下にくら*4に入、あつけおき*5…

文禄5年3月1日石田三成十三ヶ条村掟を読む その13/止

一、めんの儀にいたつてハ、秋はしめ田からざるまへに、田がしらにて見およひ、めんの儀あひさだむへし、もし百性と代官と、ねんちがいの田あらば、其村の上中下三だん*1に升づき*2をせしめ、免の儀さたむへし、なをねんちかいあらは、いねをかり、三つにつ…

文禄5年3月1日石田三成十三ヶ条村掟を読む その12

一、ねんぐ*1おさめやう*2の事、壱石ニ弐升のくち米*3たる也、百性めん/\*4にあげに*5はかり*6、ふたへたわら*7にして、五里のぶんは百性もちいたす*8べし、五里の外ハ百姓のひま*9に、はんまい*10遣候て、もちいたさせ可申候、此外むつかしき事あるましき…

文禄5年3月1日石田三成十三ヶ条村掟を読む その11

一、何事によらす、百性めいわく*1仕儀あらば、そうしや*2なしに、めやす*3をもつて、にわそせう*4可仕候、如此申とて、すちなき*5事申あげ*6候ハゝ、きうめい*7のうへ、けつく*8其身くせ事たるへく候間、下にてよくせんさく*9申て可申上候事、 (書き下し文…

永禄9年10月20日米田貞能奥書を読む???

this.kiji.is https://www.yomiuri.co.jp/photograph/news/article.html?id=20180803-OYT1I50017 右一部明智十兵衛尉高嶋田中 籠城之時口伝也 本ノ奥書如此 此一部より沼田勘解由左衛門尉殿大事 相伝於江州坂本写*1之 永禄九 拾 廿日 貞能(花押) ニキリク…

文禄5年3月1日石田三成十三ヶ条村掟を読む その10

一、もし此村、給人づきに成候*1ハゝ、さいぜん*2より給人の村へつかハしをき*3候法度書*4をもちい*5、これハほんご*6たるへき事、 (書き下し文) ひとつ、もしこの村、給人付きになりそうらわば、最前より給人の村へ遣わし置き候法度書を用い、これは反故…

文禄5年3月1日石田三成十三ヶ条村掟を読む その9

一、ぬか*1わら*2以下ニいたるまて、我等用所*3候て、代官より取儀あらば、少なりともさん*4無用ニ不相立候ハゝ、めやす*5にて可申上候事、 (書き下し文) ひとつ、糠・藁以下に至るまで、われら用所候て、代官より取る儀あらば、少なりとも算無用にあい立…

文禄5年3月1日石田三成十三ヶ条村掟を読む その8

一、何たる儀によらす、よ*1の村の百性はしり*2、当村へまいり*3候をかゝへ*4候ハゝ、そのやとぬし*5の事ハ申ニおよバず、地下中くせ事*6ニせしむへき間、かねてそのむね*7を存、よの村の百性かゝへ申まじき事、 (書き下し文) ひとつ、何たる儀によらず、…