日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

2018-04-13から1日間の記事一覧

復元された遺跡、遺構を見る際の留意点

ずいぶん前の話になるが、さる高名な考古学研究者がこういった意味の愚痴をこぼしていた。 「最大○○メートルの構造物があったと推定されるというと、みなその最大値で復元するんだよ」 遺構はよくて柱の根元の現物が、多くは柱穴のみが出土する。その柱の直…

映画「天使と悪魔」の主人公に関する疑問

前回の記事に便乗して「天使と悪魔」に登場する図像学者、古文献学者への違和感を記しておく。 謎の古文献を探しに「バチカン図書館」(正確には文書館/史料館)に入った主人公とCERNの研究者はこういった会話をする。 「まいったな、ラテン語は読めないん…