Fig.1 2通の文書
Fig.2 上の文書
近日至大坂被寄
駕籠之候珎重存候
仍左少之式*1雖憚多候
越布卅端進入之候
真向之儀迄候猶下間刑部卿
法眼*2可得貴意候恐〻
謹言
五月廿八日*3
(差出人欠)
羽柴筑前守殿
(書き下し文)
近日大坂にいたり、駕籠これを寄せられ候、珎重に存じ候、よって左少之式はばかり多く候といえども、越布三十端これを進入し候、真向の儀まで候、なお下間刑部卿法眼貴意を得べく候、恐〻謹言、
Fig.3 下の文書
御昇進之儀千秌*4
万歳尤珎重存候
弥天下静謐此時候
仍太刀一腰馬一疋遣
献之候表嘉儀計候
猶下間刑部卿法眼可申入候
恐惶謹言
十月七日*5 (差出人欠)(充所欠)
人〻御中
(書き下し文)
御昇進の儀千秋万歳、もっとも珎重に存じ候、いよいよ天下静謐この時に候、よって太刀一腰、馬一疋これを遣献し候、嘉儀をあらわすばかりに候、なお下間刑部卿法眼申し入るべく候、恐惶謹言、
「左少之式」が誰を指すのかわからないところがもどかしい。