日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

「侍」・奉公人・武士 補遺

 

前々回、紹介した高木昭作論文*1に関する反応を見ておきたい。 

 

doi.org

 

佐々木潤之介氏は次のように述べている。

 

 高木は、一般に身分法令とされる天正十九年の秀吉の定三ヶ条の中の、「侍」は「武士」でないとし、この限りではこれまで、少なからぬ人たちがそう感じとりつつも言いきれなかったことを、はっきりと指摘した

                       (108頁、下線は引用者)  

 

 この解釈は30年以上前に共有されている。