先日以下の記事を書いた。
japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com
https://twitter.com/musicapiccolino/status/990555564223545344
おゆらを風刺する瓦版がほかの文書にくらべて大幅に手抜きだったが、これもまた「西郷どん」史に残る傑作に入るだろう。
天保十五辰年七月廿一日
大原長恵悴
蘭学医師
一、生国陸奥、
①一、歳四十二三位ニ而ふけ候方、
一、丈高く太り候方、
一、面長ニ而角張候方、
一、色白く、
②一、眉毛薄く、
一、目尻下り黒目赤き方、
一、鼻大きく高き方、
一、口大きく唇厚き方、
一、耳常体、
一、③額ゟ小髪之辺江そばかす有之、
一、髪厚く、
④但最初者坊主ニ候得共、
六ヶ年在牢致し居候間、
当時野郎ニ相成候由、
一、⑤足毛多く有之、
一、歯並揃ひ入歯之様ニ相見へ候、
一、⑥言舌静ニ而分り候得共、少々鼻江懸り候、
一、⑦内鰐ニ歩行、
一、⑧大酒之由、
此者儀蘭学者勿論、天文地利(地理)相学等迄心得候ものニ(後略)
①42、3歳くらいだが、ふけ気味である。
②眉毛が薄い。
③そばかすがある。
④坊主頭だったが、6年間入牢中に髪が伸びたので現在は「野郎」つまり「男」になっている。「当時」は「現在、今」の意味。
⑤すね毛が多い。
⑥「言舌」今でいう「滑舌」は静かだが、鼻にかかる発音をすることがある。
⑦X脚で歩く。
⑧大酒を食らう。