アシガールは、現代と永禄年間(16世紀半ば)を往復するので、永禄年間の「手配書」(=白色)と現代に伝わる永禄3年3月19日羽木忠高宛松丸治部少輔書状(赤茶色)の色が異なっている。それはタイムスリップしたという時間差を示すのに一役も二役も買っている。
手配書の翻刻はこちら。
japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com
一方「西郷どん」第3回の調所広郷の血判状はすでに経年劣化した料紙を使用している。特定の文書に宿紙という、漉き直した再生紙を使う場合もある。
宿紙の例
http://hyakugo.kyoto.jp/wp/wp-content/uploads/syukushi_02.jpg
墨の色が紙一面に広がっている。
しかし、以下の記事で触れたように白い和紙に書くべきではなかったか、と思われるが、白い紙に血判を捺すと生々しいため、あえて有色の料紙にした気遣いの可能性もないとは言えない。