日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

M先生に受けた薫陶

日本中世史のM先生が出された著書の売れ行きが好調だという。

 

先生の講義を受けたことはないが、ある調査合宿でお話をうかがう機会にめぐまれた。

 

その調査ののちの年末、反省会という名の飲み会が開かれ、スライドを見ていたとき突然先生が「あの子、バックシャンだね」と御自身の教え子を指してそう言われた。

 

「back schön」なる言葉を初めてそのとき知った。

 

日本史を勉強する者は、古文書調査、遺跡の発掘、金石文などの調査=フィールドワークに出ることがかなり多い。

 

拓本の取り方などもそこで修行する。「正長の土一揆」の碑文が真っ黒になっているが、あれは拓本をとろうとして、魚拓のように碑文に墨をつけたせいだと思うが、間違ったやり方だ。碑文をぬらし、そこに和紙を貼り付け、空気を抜いて密着させる。そして和紙の上から墨でたたくのだ。