日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

訂正 というより言い訳

どうも読み方を誤ったようだ。時代劇の見過ぎがいかによくない影響を及ぼすのか今回ほど身に染みたことはない。前回のブログ中で「其方」を「そのほう」と読んでしまったが、「そち」あるいは「そなた」と読むべきかも知れない。

 

japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com

 

1603年刊行『日葡辞書』に”sonofo”が「あなた」の意味であると見えるが、残念ながら相手との関係についての記述はない。

 

いずれにしろ、対等または下位の者への呼称である。近世の借用証文では貸主を「貴様」と呼ぶ例があるように、本来は敬意を示す言葉が時代が異なると罵倒する時に使われるという現象は珍しくない。