日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

2017年10月6日に報道された秀吉直筆の文書を読んでみる

本日もまた秀吉直筆の文書が見つかったと報道された。

www.kobe-np.co.jp

https://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201710/img/b_10619904.jpg

画像は2017年10月6日17時付神戸新聞より

 

https://www.kobe-np.co.jp/news/bunka/201710/p1_0010619903.shtml

 

五人ふちありけんハ

に出し可申候

なり

  天正十三月十日     (秀吉花押)

             甚さいもん

 

 (書き下し文)

五人扶持、ありけんはちに出し申すべくそうろうなり、

 

 

*ありけんハ:この文書の宛先の家臣。

 

*甚さいもん:甚左衛門、小出秀政(1540~1604)のこと。尾張中村に生まれ、天正10年(1582)播磨姫路城の留守居の筆頭となる。

 

天正十三月十日:天正十年の年を省いた書き方。