日本中近世史史料講読で可をとろう

ただし、当ブログは高等教育課程における日本史史料講読の単位修得を保証するものではありません

日本中近世史料を中心に濫読・少読・粗読し、各史料にはできるだけ古文書学に倣い表題をつけ
史料講読で「可」を目指す初学者レベルの歴史学徒として史料を読んでいきます

2018-03-15から1日間の記事一覧

天正元年12月7日甲賀郡・伊賀惣奉行人連署状を読む その3/止

一、御弓矢ノ手前、此分にて可有御落居候、并此判請之通何も下々本人衆へも具可被仰付候事、 右前書之旨無贔屓偏岐(頗)通、乍恐翻宝印、存分順路令存知異見申候、若私曲偽於申ニ者、此霊社上巻起請文御罰深厚可罷蒙者也、仍前書如件、 甲賀郡奉行十人 惣(…

古文書はやはり現物がお薦め 最近博物館に行ったとき一番感じたこと

最近博物館に行ってきた。古文書が展示されているので、ガラスケース越しだがひさびさに現物を目にした。 もちろん燻蒸されているので臭いはないし、和紙の手触りも感じ取ることはできない。背中がかゆくなることもない。しかし、墨の濃淡や運びは写真の比で…

天正元年12月7日甲賀郡・伊賀惣奉行人連署状を読む その2

こちらのつづきを読んでみる。 japanesehistorybasedonarchives.hatenablog.com □(一、)五段田へ取申候長福寺同宿の脇指、来廿日ゟ内ニ走舞を以而可返迄候、然者脇指取候者之内一人、当月廿五日ゟ被召失、来亥才二月廿五日ニ可被召返候事、 (書き下し文)…